コインバトールでオーガニック農園を切り盛りしているインドのおっかさんです。
短い時間でのお話だったので大まかでしたが、興味深かったのでメモメモ。
彼女の農園では、肥料にパンチャガウヴャを使っています。
パンチャガウヴャとは、5つの牛からの恩恵。
ミルク、ヨーグルト、ギー(澄ましバター)、尿、糞。
インドでは、人びとの生活と牛は、切っても切り離せません。
牛から出るものは、何一つ無駄なものはなく、私達の生活に様々な形で役に立ちます。
穏やかで草を食べて過ごし、私達に人間にたくさんの物を与えてくれる牛達。
消費するよりも、与えるものが多い者が優れていると考えるインドでは、牛は神様のように大切にされており、ミルクが出なくなって役目を終えた牛達も、寿命を迎えるまで大切に世話をされます。
ミルクは、毎日の神様へのお供え物として使っているそう。
なので、肥料としてのメインは尿と糞を混ぜたもの。
そして海外の研究者たちとの長年の調査の結果、月と地球の距離が作物の育成に大きく影響をおよぼすことが分かったそうです。
月が地球から離れて行く時(アセンディング)種をまき、パンチャガウヴャを作物の上からスプレーするように撒く。
アセンディングの時は、植物は人で言うと息を吸っている状態。その時に種を蒔くと必ずその種は芽が出て大きく成長する。
月が地球に近づいてくる時(ディセンディング)の時は、種まきには不向き。パンチャガウヴャは、土の上に撒く。ディセンディングの時は、人で言うと息を吐いている時。とてもデリケートで、植物は枯れやすいそう。
害虫よけ、農薬の代わりになるのは、なんと、牛が食べないもの!
例えばハイビスカスや、ブーゲンビリアなどを近くに植えると効果的。
彼女のオーガニック農園は、徹底的にアヒムサ(不殺生)にこだわっています。
おっかさんによると、農園で農薬を使わなくなったのは、自分たちの健康のためではなく、虫達を殺したくないという思いから。
廻りの反対を押し切って、10年以上も前に無農薬農園への切り替えに踏み切ったそうです。
ヨーガの思想の原点であるインドならではの視点ですね。
今ではオーガニックやエコなどが流行のようにもなっていますが、人類が自分たちの快適さを基準としてエコロジー活動をしているうちは、地球がいうことを聞いてくれないのは当然ではないかなと思います。温暖化であっても氷河期であっても、この地球がその時、宇宙のバランスの中で、あるべき姿をしているに過ぎません。
インドのおっかさんが見つけた月と作物の関係、そして農園内での生態系バランスは、小さな生き物を思いやる気持ちが「調和」という形で実ったものでした。
なんでオーガニックなのか、何がエコロジーなのか、もう一度視点を変えて考えてみるよい機会となりました。
農園のウェブサイトはこちら。
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